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思いつきでTRPG・ボードゲームに関するブログはじめました. といってもクトゥルフ神話TRPG(Call of Cthulhu)に関することがほとんどだと思いますが. よろしくお願いします.
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こんにちは,アノマロです.
 みなさんはCoCでダイナマイトって使ったことありますか? 現代日本をメインにプレイしている人にはなじみが少ないかもしれませんね.
 1920年代が舞台のシナリオでは簡単に手に入れることが出来,威力が大きく非常に重宝するダイナマイトですが,実はけっこうルールを勘違いしている人も多いのです.ということで,今回はダイナマイトなど爆発物が引き起こすダメージのルールについて解説します!


【※解説の前に】
 TRPGのルールをいたずらにwebに掲載してしまうのは良くありません.なぜならルールブックを買わなくてもネットで検索するだけでゲームが出来てしまうからです.キャラクターの作成方法なんかはネットにあふれていて今更な話ですが,今回はニッチな話なのでルールをそのまま解説しません.
 したがって,今回はダイナマイトのデータを以下のように変更して説明します.

ダメージ4D6/1m, ラウンド1/4回

 本当のデータはルールブックを見て確認してください.


【爆発ダメージの構成】
 爆発物によるダメージがどう処理されるかは,負傷のスポットルールに掲載されています.それによると,爆発物は「ダメージ」と「影響半径」を持っていて,範囲ダメージを引き起こす武器ということになります.ダイナマイトですと,

 4D6(ダメージ)/1m(影響半径)

という感じで,スラッシュの前が威力,スラッシュの後が影響半径になります.
 ではこのダイナマイトは影響半径にしたがって周囲1mに4D6のダメージを引き起こすのでしょうか? …いいえ,実はダメージが発生する範囲はもっと広いのです.


【影響半径】
 この影響半径が何を意味するのかは負傷のスポットルールで詳しく説明されています.それによると,「爆発物のダメージは影響半径ごとに1D6減少する」のような趣旨のことが書いてあります.つまりダイナマイトのダメージは影響半径である1mごとに4D6,3D6,2D6…というように減少していきます.わかりやすく書くと以下のようになります.

 ~1m  4D6
 ~2m  3D6
 ~3m  2D6
 ~4m  1D6

 こうしてみると爆風は影響半径の4倍の距離まで到達するんですね.<投擲>でダイナマイトを投げる場合は相手との距離を5m以上取る必要がありそうです.



***ちゅうい,ここから難易度が上がります***



【ダイナマイトが2つ同時に爆発すると】
 ただでさえ威力の高いダイナマイトですが,2本同時に爆発するとどうなるのでしょうか.4D6の2倍で8D6? …いいえ,実はそうではありません.爆発物の量が増えた場合の威力がどうなるのかも負傷のスポットルールにちゃんと書いてあるのです!
 それによると,「爆発物の量が2倍になると,威力と影響半径は××倍になる」とあります.あ,これもwebでルール解説をするときの配慮ということで.本当の倍率は明かせませんが,仮に以下のよう書いてあったとしましょう.

 「爆発物の量が2倍になると,威力と影響半径は1.2倍になる」

 つまり2つのダイナマイトが同じ場所で同時に爆発した場合,引き起こされるダメージは[4D6×1.2]ということになります.例えば4D6をロールして15が出た場合,ダメージは[15×1.2=18]となります.
 そしてダイナマイトが2倍であるため,影響半径も1.2倍になります.[1×1.2=1.2]なので,半径1.2m以内に[4D6×1.2]点のダメージが発生します.つまり距離ごとのダメージは,

 ~1.2m  4D6×1.2
 ~2.4m  3D6×1.2
 ~3.6m  2D6×1.2
 ~4.8m  1D6×1.2

となります.CoCは小数点以下の細かい距離は扱わないことが多いので,最終的には切捨てて

 ~1m  4D6×1.2
 ~2m  3D6×1.2
 ~3m  2D6×1.2
 ~4m  1D6×1.2

となります.…難しいですよね?
 一回読んだだけではわかりづらい方もいると思いますので,これとルールブックを何回か読んで頑張ってみてください!


【じゃあ3つ同時だとどうなるの?】
 3つ同時の計算は難しいんですよ.2倍のときの計算方法は載ってるのですが3倍は載っていません.逆に4倍は簡単です.威力を2倍にして,更に2倍にすれば4倍になりますからね.つまり4倍の場合,

 ~1×1.2×1.2m   4D6×1.2×1.2
 ~2×1.2×1.2m   3D6×1.2×1.2
 ~3×1.2×1.2m   2D6×1.2×1.2
 ~4×1.2×1.2m   1D6×1.2×1.2

とこのようになるので,計算すると

 ~1.44m  4D6×1.44
 ~2.88m  3D6×1.44
 ~4.32m  2D6×1.44
 ~5.76m  1D6×1.44

となります.距離の小数点以下は切り落として使いましょう.


【どうしても3つ同時に爆発するときの計算がしたい!!!】

 爆発物の個数がXのときの威力に掛ける倍数をYとした場合,ある正の数tに関して

  X=2^t
  Y=1.2^t

が成立する.それぞれの式の両辺の常用対数を取って,

  log(X)=t*log(2)
     log(Y)=t*log(1.2)

tを消去してYについて解くと

  Y=10^({log(1.2)/log(2)}*log(X))

これで計算できますね.
 爆発物が3個の場合はXに3を代入してください.
もちろん1.2という数字は偽者なのでルールブックの負傷のスポットルールを参照してください.
 エクセルなどを使えばダイナマイト100が爆発したときの計算も出来ます!


【最後に…】
 どうでしたか.クトゥルフ神話TRPGでもなかなか知られていない爆発物の計算ルールでしたが,参考になりましたでしょうか.
 ダイナマイトは神話生物から身を守る上で非常に強力な武器になります.と,同時にその強力さゆえに敵があっさり死んだりファンブルして自爆してしまったりと,セッションを吹っ飛ばしてしまう可能性を秘めています.
 次回はダイナマイトの便利な使い方や,セッションを吹っ飛ばしてKPに嫌われないための方法などお話しようかと思います.
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