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思いつきでTRPG・ボードゲームに関するブログはじめました. といってもクトゥルフ神話TRPG(Call of Cthulhu)に関することがほとんどだと思いますが. よろしくお願いします.
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こんにちは、アノマロです。

 前回の記事から半年余り経ってしまいました。久しぶりの更新です。

 さいきん推奨技能が必要かどうかについてTwitterで多く議論されていますね。「推奨技能はセッションを円滑に進めるために必要」という意見から「推奨技能を取ってこないくらいで卓が滞るのはGMの技量の問題」という意見まで、数多くの考え方があるようです。(こういった話題は昔から度々再燃するので今回に限ったことではないですが…)

 私は前回の記事推奨技能なんていらない!で表明した通り、推奨技能不要論者です。しかし他所のグループのセッションスタイルを否定するつもりがないことは、内容を読んでいただければわかると思います。

 今回はツイッターで度々見られる「推奨技能がないとどんな探索者を連れて行けばいいかわからない!」「セッションで活躍できずに迷惑をかけるのが嫌だ!」といった意見のプレイヤーさんたちのために、一つの道しるべをご紹介しようと思います。推奨技能なしの卓をやってみたいけど上記の理由で敬遠している方はもちろん、普段探索者作成に悩んでいる方も是非ご覧ください。


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 ここで紹介する『探索者のアーキタイプ』は、クトゥルフ神話TRPGのセッションで手っ取り早く活躍できる技能構成のサンプルたちです。彼らの技能は特に1920年代の公式シナリオで活躍が期待できるものです。早速見て行きましょう。
 ※特に言及がなければサンプルは DEX 11 INT 13 EDU 14 の平均的な能力値です。その他の能力値はどのような値でも問題ありません。


【オールラウンダーな探偵】
DEX 11 INT 13 EDU 14
技能:目星 75% 図書館 75% 心理学 75%
 運転(自動車) 70% 言いくるめ 70%
 拳銃 60% 回避 52% 跳躍 35%
 鍵開け 31% 法律 20%

 クトゥルフ神話TRPGで出番の多い〈目星〉〈図書館〉〈心理学〉を中心に、逃走や攻撃にも使える〈運転〉、汎用性の高い〈言いくるめ〉、戦闘用の〈拳銃〉などにポイントを割いています。現代日本の場合は拳銃の代わりに近接武器技能を取得するといいでしょう。
 この探索者を使えば活躍の機会が無いということはほぼないでしょう。もし技能失敗が怖い方は〈目星〉や〈心理学〉にもう少しポイントを割り振ってもいいかもしれません。


【死体から謎を紐解く医者】
POW 15 DEX 11 INT 15 EDU 18
技能:医学 85% 精神分析 81% 信用 75%
 組み付き 75% 心理学 65% 図書館 60%
 回避 52% 聞き耳 45% 目星 40%
 ラテン語 31% 生物学 31% 薬学 21%

 医者はどんな時代のどんなシナリオでも必要とされます。パーティーに医者が一人もいなければそのセッションは通常よりも困難なものになるでしょう。〈医学〉〈精神分析〉は味方を回復させるためだけのものではありません。死体は事件の謎を雄弁に語りますし、狂気に苛まれた神話の犠牲者と話をするのもこのゲームでは重要なことです。
 〈信用〉は病院の書類を閲覧するときなどに使えます。〈組み付き〉は暴れる患者を押さえつけるため、医者らしい技能と言えます(私はそう思っています)。
 高POW、高INT、高EDU推奨です。


【情報を掠め取る犯罪者】
DEX 11 INT 13 EDU 14
技能:隠れる 85% 忍び歩き 85% 目星 75%
 鍵開け 71% 登攀 70% 言いくるめ 55%
 変装 41% 拳銃 40%

 「こんなとき〈忍び歩き〉〈隠れる〉があったらなあ!」そうセッションで思ったことはありませんか?
 事件のカギを握る重要な情報があの屋敷にあるはずなのに、どうしても中に入れてくれない。そんな時は忍び込んでしまえばいいんです。〈隠れる〉〈忍び歩き〉〈鍵開け〉〈登攀〉はあなたの仕事を助けてくれます。潜入先で見落としをしないために〈目星〉にもポイントを割り振りました。〈言いくるめ〉〈変装〉は行動を怪しまれたときのセーフティネットです。


【戦闘で頼りになる兵士】
STR 13 CON 14 SIZ 15
DEX 15 INT 10 EDU 11
技能:ライフル 80% キック 75% 聞き耳 70%
 回避 60% 応急手当 60% 目星 50%
 跳躍 50% 忍び歩き 50% 機械修理 40%

 推奨技能のない卓というのは公式シナリオか、公式リスペクトの作品が多いです。そういった卓に不意の戦闘はつきものです。もしくはクライマックスが戦闘ということも。
 現代日本が舞台の場合は〈ライフル〉を〈マーシャルアーツ〉に変更するのもいいでしょう。神話クリーチャー相手では心もとないですが、カルティスト相手なら十分力を発揮します。
 STR、CON、SIZ、DEXなどのフィジカルが高水準だといいでしょう。逆にINTとEDUは低くて構いません。(キーパーに能力値の入れ替えを申告しましょう)


【専門知識を活かす教授】
DEX 11 INT 15 EDU 18
技能:考古学 76% 地質学 76% 説得 75%
 オカルト 75% 図書館 70% 信用 70%
 応急手当 60% ショットガン 60% アラビア語 51%
 目星 45%

 教授が活躍できるかどうかのカギはシナリオのトレーラーにあります。特に公式シナリオでは「プレイヤーの知識」としてさわりの部分を事前にプレイヤーに公開することが多いです。
 上のサンプルは「遺跡調査の見学に誘われた」というトレーラー情報だと仮定して作成しています。仮にトレーラーが「物理学の研究者が行方不明になった」等だったら〈考古学〉〈地質学〉の代わりに〈物理学〉〈電子工学〉等を取得するといいでしょう。
 〈ほかの言語〉もトレーラーから類推できることがたまにあります。特になければ〈ラテン語〉か〈アラビア語〉、現代日本なら〈英語〉を取得するといいでしょう。
 高INT、高EDU推奨です。


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 いかがだったでしょうか。思えばソードワールドなどの戦闘システムにウェイトが大きいTRPGシステムは個人ブログなどでビルド論を語っている方がよくいますが、クトゥルフ神話TRPGではほとんど見かけませんね。これはまあクトゥルフがゲームの効率的な攻略よりも神話的体験とロールプレイを楽しむことにウェイトを置いているからだと思います。(ソドワがロールプレイできないシステムだと言っているわけではないですよ!)

 ここで紹介したアーキタイプはもちろん「探索者が活躍できないと怖い」という方のためのものであり、「うるせー俺は好きに作りたいんだよ技能バランスとか知ったことか!」という方はそのままでいいと思います。大前提として、推奨技能無しの卓では1人のプレイヤーが攻略のために役割を果たせなかったとしても迷惑がる人などいません。それよりも神話的恐怖に遭遇した時にいい反応を示してくれる方がよっぽど有難がられます。

 推奨技能無しのセッションに慣れていない方や、いつもどんなキャラクターを作っていいか悩む方は、まず上記の5アーキタイプを参考に自分なりに技能の配分を変えてみたりしてください。

それでは、良いTRPGライフを
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