こんにちは,アノマロです.
今回はダイスロールの期待値について解説したいと思います。この「期待値」という言葉、人によっては聞きなれないものですよね? 理系の人や経済学部在学・出身の方は当たり前のように使う言葉ですが、文系に進めばほとんど周辺で聞くことはないかもしれません。私も以前セッション中に普通に「2D6の期待値が7だから…」と言ってたら高校生の子に「難しい言葉使わないで!」と怒られたことがあります。
しかしこの期待値という言葉、数字がいっぱい出て来るTRPGにおいてはとっても便利な言葉です。覚えておいて損はないでしょう! 今回は期待値について解説します。
【期待値の定義】
確率論において、確率変数の期待値(きたいち、英: expected value)とは、確率変数のすべての値に確率の重みをつけた加重平均である。(Wikipediaより)
む、難しい…! 確率変数って何!? 重みって何?? 加重平均? なんのことやら…
そう思ってしまうのも無理はありません。実際期待値の概念って直感的に理解できるものではないのです。それでも頑張って平易な言い方をすれば
「確率も考慮した平均値」ということになります。
たとえ話をしましょう。50%の確率で1,000円が、50%の確率で200円が入っているお年玉袋があったとしましょう。お年玉袋に入っているお金の平均値はいくらでしょうか?
中学校の数学が出来れば、平均値の出し方はわかると思います。
(1000+200)÷2=600
つまりお年玉の平均値は600円ですね。
ではちょっと難しくします。20%の確率で1,000円が、80%の確率で200円が入っているお年玉袋があったとしましょう。お年玉袋に入っているお金の平均値はいくらでしょうか?
出てくる数字は1,000と200の2種類ですからやっぱり上の問題と同じように600円でしょうか?
でも1,000円が入っている確率は圧倒的に少ないですよ?
そこで考え方を変えてみましょう。この20%で1,000円、80%で200円のお年玉袋が世界に5つあったとします。そうすれば1袋に1,000円、4袋に200円ずつ入っていることになりますね。さてこのお年玉の平均値はいくらでしょうか?
計算してみましょう
(1000+200+200+200+200)÷5=360
答えは360円です。
600円よりだいぶ少ないですね。200円の入っている確率の方が多いので、より多く200円が足し算されたせいです。これが「確率も考慮した平均値」なのです!
このお年玉袋を開ければ360円くらいの収入になりそう…。これが期待値の考え方ですね。
【ダイスロールにおける期待値】
TRPGでもダイスロールという確率に任せたものを使用しますので、期待値の考え方をする方は大勢存在します。ただ1つだけ言っておきますと、
みんなが言ってる期待値は、ほとんど平均値に置き換えることができます。ここまで期待値の解説をしてきたのに…! なんということでしょう!
先ほど期待値は「確率も考慮した平均値」と言いましたね? 出る確率の高いものは多く、低いものは少なく足し算されるのです。
じゃあダイスは? ダイスってどの面も同じ確率で出ますよね? じゃあ確率を考慮する必要なくない?
そうなんですよ。そもそもダイスの目に偏りがあったら不良品でしょう。
そんな事実も暴露されたところで、D6ダイス・D10ダイスなどの期待値をお教えしましょう。
1D6の期待値は
(1+2+3+4+5+6)÷ 6 = 3.5
1D10の期待値は
(1+2+3+...+9+10)÷ 10 = 5.5
となります。ちなみに2D6の期待値は3.5+3.5で7となります。
そのほか代表的なダイスロールの期待値を以下にしょうかいしますね。
1D6 → 3.5
2D6 → 7
3D6 → 10.5
1D10 → 5.5
2D10 → 11
1D3 → 2
1D4 → 2.5
1D8 → 4.5
ということでいかがだったでしょうか。今回はツイッターで話題を募集したのですが、実際この話が何人のTRPGプレイヤーの役に立つことかはわかりません、ぶっちゃけ。
文系の高校生プレイヤーとかだったら役に立つのかしら。
ともかく、古代生物にこんな話題をブログで話してほしいという要望があったら、いつでも受け付けてます。是非ツイッターなどでリプライください。
それでは楽しいTRPGライフを。
http://anomalo3.blog.shinobi.jp/trpg%E5%85%A8%E8%88%AC/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%9C%9F%E5%BE%85%E5%80%A4%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6ダイスの期待値について
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